クレジットカードの現金化はクーリングオフできない?

クレジットカード現金化はクーリングオフなどで守ってもらえません

うっかりクレジットカードの現金化を利用した場合、クーリングオフができる可能性がまったくないわけではありません。ただ、極めて限定的な状況でもない限り、クーリングオフはできません。このため、クーリングオフによる救済はかなり難しく、実質的には不可能に近いといえます。

 

 

クーリングオフとは

 

クーリングオフとは、特別な法律に規定されている制度で、一定の期間中に無条件で契約の申込みの撤回や契約の解除ができる権利のことをいいます。「クーリングオフ」という表現のとおり、一定の期間中に冷静になって契約の申込みや契約の解除を検討できる制度です。
クレジットカードの現金化の場合、特定商取引法が適用される可能性があります。このため、状況によっては、特定商取引法にもとづき、クーリングオフができる可能性はあります。
しかしながら、クーリングオフは、一定の条件を満たした場合でなければできません。また、クレジットカードの現金化の特性上、そもそも特定商取引法が適用されない可能性が非常に高いといえます。

 

 

条件1―利用者が消費者であること

 

まず、クーリングオフによる救済を受けるためには、利用者が消費者でなければなりません。逆にいえば、利用者が営業として、または営業目的でクレジットカードの現金化を利用した場合は、クーリングオフを利用することができません。
特定商取引法は、消費者保護を目的として、文字どおり「特定商取引」(訪問販売、通信販売、電話勧誘販売等)を規制した法律です。このため、営業のため、または営業としてクレジットカードを現金化した場合は、クーリングオフの利用はできません(特定商取引法第26条第1項第第1号)。

 

特定商取引法第26条(適用除外)
1 前三節の規定(注:訪問販売・通信販売・電話勧誘販売)は、次の販売又は役務の提供で訪問販売、通信販売又は電話勧誘販売に該当するものについては、適用しない。
(1)売買契約又は役務提供契約で、その申込みをした者が営業のために若しくは営業として締結するもの又は購入者若しくは役務の提供を受ける者が営業のために若しくは営業として締結するものに係る販売又は役務の提供

 

このため、例えば事業の運転資金の調達などを目的としたクレジットカードの現金化の場合は、クーリングオフができません。

 

 

条件2―訪問販売または電話勧誘販売であること

 

また、クーリングオフは、訪問販売または電話勧誘販売の場合は利用できる可能性があります(特定商取引法第9条、同第24条)。他方、通信販売(インターネット・オンライン取引を含む)の場合は利用できません。
訪問販売とは、「自宅へ訪問して行う取引、キャッチセールス(路上等で呼び止めた後、営業所等に同行させて行う取引)、アポイントメントセールス(電話等で販売目的を告げずに事務所等に呼び出して行う取引)等」のことをいいます(「消費生活安心ガイド」より)。いわゆる飛び込み営業などが該当します。
電話勧誘販売とは、「電話で勧誘し、申し込みを受ける取引」のことをいいます。また、「電話をいったん切った後、消費者が郵便や電話等によって申し込みを行う場合にも該当します」(同上)。
通常、クレジットカードの現金化は、お金が必要となった利用者の側から連絡をすると思われますので、訪問販売や通信販売に該当する状況は極めて限定的なものと考えられます。
ちなみに、貸金業の登録を受けた貸金業者がおこなう貸付けについては、クーリングオフの対象外とされています(特定商取引法第26条第1項第8号ニ、同施行令第5条、別表2第31)。

 

クーリングオフ期間について

 

消費者として、訪問販売や電話勧誘販売を受けてクレジットカードの現金化を利用した場合は、クーリングオフをすることができる可能性が高いといえます。
特定商取引法では、訪問販売や電話勧誘販売をおこなった事業者は、消費者に対して、法律の規制を充たした法定書面を交付しなければならないことになっています。クーリングオフの期間は、この法定書面の交付を受けた日から起算して8日間とされています。
また、法定書面の交付を受けていない場合や、法定書面が法律の規制を充たした内容でなかった場合は、8日間を超えてもクーリングオフをすることができます。

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