クレジットカードの現金化は出資法違反?

出資法に違反

クレジットカードの現金化は、出資法(高金利)に違反します。クレジットカードの現金化のビジネスモデルは、長年に渡って必ずしも違法とはいえない状態が続いていましたが、ついに2011年8月5日、出資法違反で業者が逮捕されました(その後、有罪判決が確定)。

 

出資法とは

出資法とは、正式名称が「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」という法律です。その名のとおり、お金の出資・融資(貸し借り)やその金利などを全般的に規制する法律です。
出資法は、条文が11条ですので、一般的な法律としては条文数が少ないといえます。しかしながら、適用範囲が非常に広い法律であり、贈与以外のお金のやりとり全般に関わる法律であるといえます。
出資法は、金銭が関わる経済犯罪の取締りの際に活用される法律です。よくありがちなものとしては、いわゆる「投資詐欺」の取締りです。これは、出資法の第1条が適用されます。

 

出資法第1条(出資金の受入の制限)
何人も、不特定且つ多数の者に対し、後日出資の払いもどしとして出資金の全額若しくはこれをこえる金額に相当する金銭を支払うべき旨を明示し、又は暗黙のうちに示して、出資金の受入をしてはならない。

 

この他、出資法は、高金利の貸付けなども規制しています。この高金利の貸付けの規制が、クレジットカードの現金化が違法であるひとつの根拠となります。
なお、出資法同様に高金利を規制している法律に利息制限法があります。この利息制限法による規制も、クレジットカードの現金化が違法である根拠となります。

 

キャッシュバック方式は違法

 

クレジットカードの現金化に関して、出資法による高金利の貸付けの規制は、次の条件(構成要件)に該当した場合に適用されます(出資法第5条)。
①「金銭の貸付けを行う者」がおこなうものであること
②「業として金銭の貸付けを行う場合」であること
③「年20パーセント」または「年109.5パーセント」を「超える割合による利息」であること
④上記②の利息の「契約をした」こと、または上記②の「利息を受領し、又はその支払を要求した」こと
クレジットカードの現金化をおこなう業者がキャッシュバック方式で事業をおこなっている場合において、これらのすべての条件を充たした場合は、出資法違反となります。
①については、キャッシュバック方式の場合は、買取屋方式と異なり、見せかけの契約内容は売買契約となっていますが、実質的な契約内容は金銭の貸付けであるといえます。このため、①が当てはまります。
②については、クレジットカードの現金化の業者は、事業をおこなっている以上は、当然に該当します(いわゆる「ヤミ金業者」と同じ理屈です)。なお、「業として」おこなっていない場合であっても、出資法第5条第1項が適用されます。
③については、実質的利息の設定のしかたによりますので、必ずしもすべてのクレジットカードの現金化の業者が当てはまるとは限りません。ただし、年20パーセント以下の利息であったとしても、法令(貸金業法、物価統制令など)に違反する可能性はあります。
④については、クレジットカードの現金化の業者と利用者との間に、クレジットカードを利用した売買契約が成立することになる以上、当然に当てはまります。
以上のように、クレジットカードの現金化のうち、少なくともキャッシュバック方式は、よほど低金利でない限り、出資法に違反する明確な違法行為です。

 

利用者は出資法違反ではないが…

 

このように、クレジットカードの現金化を事業としている業者は、出資法違反として違法となる可能性が高いといえます。
他方、クレジットカードの現金化を利用する利用者については、出資法違反となることはありません。出資法は、あくまで金銭の貸付けをおこなうクレジットカードの現金化の事業者を一方的に規制する法律であり、貸付けを受ける利用者を規制する法律ではありません。
ただし、これはあくまで出資法に限った話であり、このことをもって、ただちに利用者が違法とならない、とまではいえません。
クレジットカードの現金化の利用者は、クレジットカードの発行元との間では、詐欺罪などに該当する可能性があります。この点から、クレジットカードの現金化は利用するべきではありません。

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